私にとって子供の頃のおせちと言えば、祖母が作るものでしたね。
もう随分と前の話になりますが、年末になると祖母が材料を買い込んで来て、台所に長いこと立っておせちの準備をしていた姿を思い出すんです。
酢蓮、黒豆、お煮しめなんかは家で一から作っていたなぁ。
あまり子供の味覚に合うものはなかったから、おせちを食べるのはあんまり嬉しくなかったんですけどね。
でも一つだけ、美味しくて毎年楽しみにしていたものがあります。
鶏ひき肉を油揚げでロール状に巻いて切ったもの!
料理名も分からないし、どうやって作っていたのか、味付けも分からない謎の料理。
普段の食事は母が作っていたので、毎日の食卓にこの料理が上がることはなく、祖母が作るおせちの時だけにしか登場しませんでした。
しっとりした食感で生姜が効いていて美味しかったなぁとしみじみ思い出します。
祖母は10年前に亡くなってしまい、今ではもう食べられないのが寂しい限り。
作り方、聞いておけば良かったなぁとちょっぴり後悔。
おせちと聞けば、真っ先に思い浮かぶ思い出の味でした。
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